1. トラフグってなに?
  2. 養殖と天然の違い
  3. 天然トラフグの食べられる部位(身・皮・精巣)
  4. なぜ食べられる部位が決まっているのか?
  5. とらふぐはいつが旬?

1. トラフグってなに?

フグ目フグ科に属する魚類で、日本近海に多く生息しています。体は大きいもので体長70㎝、体重は約10キロにもなります。胸びれのそばに大きな円形の斑紋があり、その周囲や背中にかけて小さい斑点模様があります。また、尻びれが白いのもトラフグの特徴です。トラフグは食用で取引されるフグの中で最も美味とされ高値で取引されますが、その独特の旨味と食感で「冬の味覚王」とも呼ばれています。

近年、トラフグは全国的に漁獲量が減少しており、天然もののトラフグはますます高級魚となってきました。しかし、養殖技術の向上により、年間を通して品質の良いトラフグも入手できるようになってきました。貴重な天然トラフグから養殖まで、ネット通販を使えば簡単に購入することができます。

2. 養殖と天然の違い(価格、味・産地)

・価格
天然トラフグの漁獲量はとても少なく、市場に出回るトラフグの90%は養殖です。そのため天然物のトラフグの市場価格はとても高く、なかなか口にすることはできません。実際お店や通販で販売されている価格は、天然トラフグは養殖トラフグの2倍から3倍以上と言われています。

市場価格においても天然トラフグは1キロ1万円以上することも珍しくありませんが、養殖トラフグは1キロ3000円から5000円程度で取引されています。

・味
天然トラフグと養殖トラフグは刺身で食べたときに違いが最もわかりやすいと言われています。フグの薄造りは身の硬いフグをおいしく食べるために考えられた方法ですが、このことからもフグの身の硬さが想像できます。天然物は荒波に逆らって泳いでいるため運動量が多く、身がプリプリしていて弾力がすごいです。一方、養殖は天然ものと比べ身が柔らかく、スッと歯が入るイメージです。しかし最近は養殖技術も進歩しており、実際は食べ比べなければ違いがわからない、という人もいます。
・産地
天然トラフグの産地
山口県下関市がトラフグの本場として有名ですが、実際の水揚げ量は石川県が全国第一位です。なぜ下関のフグが有名かというと、明治時代に初めてフグ食が解禁されたのが下関市であり、フグの加工業者が下関市に集まっていること、「下関フグ」というとブランドイメージが良いからです。

3. 天然トラフグの食べられる部位(身・皮・精巣)

・皮
フグの皮は「鉄皮」とも呼ばれ、ふぐ刺しとともに提供されることが多い食品です。一般的に湯引きした皮を細切りにしてネギなどの薬味とともにポン酢でいただきます。身よりコラーゲンをたくさん含んでおり、その独特な食感が好きなファンも多い食材です。
皮は食用不可となっているフグもありますが、トラフグの皮に毒はないので安心していただくことができます。
・身
フグの食べ方で最も有名な食べ方はやはりフグ刺しでしょう。皿が透けるほどの薄さに薄造りにされたフグ刺しに寸ねぎを巻き、もみじおろしを加えたポン酢でいただきます。1切れずつ食べるより、2、3切れ一度に食べる事でフグ独特の弾力と味を楽しむことができます。また、フグ鍋もフグの身から良いだしが出るので格別です。
・精巣(白子)
精巣は白子と呼ばれています。特にトラフグの白子は別名「海の宝石」「白いダイヤ」と呼ばれるほど食通に大人気です。また中国ではトラフグの白子は「西施乳」と呼ばれています。これはトラフグの白子はその白さとおいしさから中国四大美女の一人「西施」の乳のようにふわふわと柔らかく甘みがある、というところに由来しています。

当然ですが白子はオスにしかありません。ですから天然物のトラフグの大きな白子ともなると滅多に手に入らない超貴重な食材です。
トラフグの白子は湯引きや鍋にして食べてもおいしいですが、炭火で炙って食べるのがおすすめです。小ぶりの白子であれば、焼きたての白子をそのままほおばり口の中で熱々の皮を割り、中からとろけ出る白子を味わいます。焼けた白子の皮の香ばしさ、中からとろけ出る超クリーミーな白子のハーモニーはなんとも言えない絶妙なおいしさです。最近は養殖技術の進歩により、身に関して言えば養殖トラフグと天然物の違いは少なくなってきたと言われています。しかし白子に関して言うならば、養殖トラフグも十分美味しいですが、天然ものの白子が圧倒的に香り、旨味とも上であると言われています。また弾力に関しても天然トラフグの白子の方が強く、メリハリが効いた食感を楽しむことができます。

4. なぜ食べられる部位が決まっているのか?

フグに関して昔から「フグは食いたし、命は惜しし」という格言もあり、非常においしい魚であるが、猛毒を持つことが知られています。
トラフグは肝臓と卵巣にテトロドトキシンという猛毒を持っています。テトロドトキシンは神経毒であり、摂取するとしびれや麻痺、ひどい時には呼吸困難を引き起こします。この毒素は300℃以上の熱処理でも分解されることはなく、その毒性はドラマで有名な青酸カリの1,000倍と言われています。日本ではふぐ毒よる食中毒も毎年30件程度発生しており、数名ですが死者も発生しています。

しかしきちんとした知識に基づいてしっかりと処理すれば安全に食べることができます。取り扱いには都道府県別の「ふぐ調理師免許」が必要です。
フグはその種類によって食べる事の出来る部位が決まっていますが、トラフグで食べられる部位は、身、白子、皮です。

5. とらふぐはいつが旬?

天然トラフグの旬は昔から「秋の彼岸から春の彼岸まで」つまり、9月下旬から3月下旬までといわれています。特に11月から2月がもっともおいしいと言われていますが、これはフグの調理法であるフグ鍋が冬に食べられる事、成長したフグが産卵のために日本に最も近づく季節でもあるからです。またフグ鍋に必要な柑橘類の旬が冬であることも関係していると言われています。4月から6月のフグは産卵期を前に卵巣の毒性が強くなることが知られていますが、フグの身が最もおいしくなるのはその時期ともいわれており、フグの旬は必ずしも冬であるとは言えないようです。

しかし白子の旬は産卵期の直前、1月から3月に獲れるトラフグの白子が最も肥えていて美味とされています。白子は生殖器ですので産卵期直前が一番充実するのも当然のことと言えるでしょう。

まとめ

トラフグはフグの中で最も高級とされており、最もおいしいフグです。

天然のトラフグは高価ですが、近年養殖技術の向上により味も天然に近くなり、年間を通して気軽に手に入れることができます。インターネット通販では予算に応じて、適切に処理されたトラフグを天然、養殖に限らず購入することができるのでおススメです。特に天然トラフグの白子は絶品で、ぜひ食べていただきたい逸品です。